一見キレイに見える楽器でも保管状態が悪いとカビが発生します。この状態に気付かず吹いてしまうと非常に健康を害することになりますのでご注意いただきたいです。以前、海外のことですが楽器に発生したカビでお亡くなりになったニュースを見ました。吸い込むを肺の中でカビが繁殖することがあるようです。この楽器はオーバーホールで気付きましたがお客様は全くご存じありませんでした。楽器自体はご覧のとおり非常にきれいでしたので。
まずは、演奏後はしっかりスワブを通しタンポの水拭きを行うこと、湿度の高い場所で楽器を保管しないこと、定期的にメンテナンスに出すことが大切です。
水拭きがきちんとできていない楽器は他にも大きなダメージにつながります。同じセルマーですがトーンホールのサビがかなり進行しています。
内側までサビが進行しています。ここまで酷い状態になるとトーンホールをきちんと塞ぐことは不可能ですしタンポにも大きなダメージを与えます。トーンホールの研磨作業が必要です。
サックスリペア工房ではタンポの状態、楽器の状態に合わせてメンテナンスの内容をご提案しています。無駄な整備は行いませんが、必要な整備はしっかりご説明を行った上で実施しています。予想外の出費にならないよう、普段から楽器を丁寧に扱っていただく事をお勧めいたします。